2025/11/05 17:31

この度、僕たちの牧場を通した取組みが「2025年度グッドデザイン金賞」を受賞しました!

5000件以上の応募のうち、金賞は20件。それぞれのカテゴリーで1件が選出されるため、「地域の取組み」カテゴリーでの最高賞です。

以下の評価コメントは僕たちの大切にしていることを言葉にしてくれてしてくれています。

ぜひ読んで頂けると嬉しいです!

審査委員の評価コメント(公式サイトより引用)

「酪農のあるべき姿」を根本から問い直し、牛・人・土地のより良い循環を目指して変革に挑んだ取り組み。コロナ禍を契機に、本州でわずかな放牧酪農へと転換し、輸入飼料依存から脱却する実践は、持続可能性と経営的安定性を同時に切り拓く挑戦として高く評価できる。売上の増加、来場者や雇用の拡大など、社会的・経済的意義も大きい。牛乳の風味の多様性を価値化し、パッケージやロゴなどを通じて「動物・人・土地のより良い循環」という視点を一貫して伝えるデザインへと展開した点も秀逸であり、人々に新たな気づきを促す点で際立っている。さらに、体験農園や地元農産品マーケット、高齢者や女性も働きやすい農園づくりへと広がり、地域全体を巻き込む循環の場を生み出している。一次産業における「そもそも」を問い直し、未来の風景を構想しながら、地域社会や環境へと接続していく射程の長さを備えている。有形無形のデザインを介して強いメッセージを投げかけ、一次産業から地域社会、さらには地球環境へと多層的に展望を広げている姿勢に、強い感銘を受ける。

他の金賞受賞者はソニーや、キリンビールや、ダイソンなど、名の知れた企業ばかり。そんな中で地方で小さな事業をしている僕たちを選んでくれたこと、本当に有難いです。

この賞は85年間、牧場を繋いで来てくれた歴代社員の皆さん、地域のいつも力を貸してくれる方々、僕たちのものづくりに共感して選んでくれているお客さん、様々な形で関わってくれる皆さん一緒に頂いた賞です。

なので、

「皆さん、おめでとうございます!」

と言いたいです。都市には都市の良さがあり、地方には地方の良さがある。僕たちは、広島に住んでいる人や、関わってくれている人が、地域に牧場があって良かったな、と思える会社になれたらとても嬉しいです。

最後に、僕たちは酪農の可能性を心から信じています。

近年、酪農を取り巻く環境は厳しさを増しています。輸入飼料の価格高騰や気候変動の影響により、全国で離農が進んでいます。地球温暖化の原因として牛が取り上げられることもあります。僕たちも例外ではなく、日々変化する環境の中で酪農の意味を問い直す日々が続いています。

一方で、酪農は本来、草を育て、牛がその草を食べ、堆肥が再び大地を肥やす、命の循環の中にある営みです。8000年以上にわたり人々と共にあったこの営みは、自然と調和しながら生きる知恵の象徴でもあります。
僕たちは今一度、酪農のあるべき姿を見つめ直し、それを地域社会や環境と接続させることで、「地域に牧場があって良かった」と思っていただける未来を、これからも仲間と共に築いていきます。

皆さん、本当に有難うございました!!