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2021/05/11 06:37



1941年5月15日に創業者である久保政夫が八丈島から牛を連れ帰ってから今年で80年が経ちます。

結核を患った末の妹を救えなかったことへの後悔、寒村であった砂谷村を豊かにしたいとの願い、小説家の夢絶たれた政夫に希望を与えてくれた酪農に生涯を捧げる決意・・・ 政夫は様々な想いを胸に牧場を開墾し、価値観を共にする仲間と共に砂谷牛乳を作ってきました。

そして二代目の正彦は、“消費者交流こそ酪農発展の原点である”という政夫の想いを胸に牧場にジェラート工房をつくり、開かれた牧場を作りました。10年前、年間100人程度だった来場者は今では10万人になりました。昨年の5月、コロナ禍による創業以来最大の危機を乗り越えることが出来たのは、ドライブスルー販売に来てくれた方が言ってくれた「子育てに悩んでいた時、子どもと牧場に来ると優しい気持ちになれた。だから今度は助けにきたよ」という言葉のお蔭です。

僕たちはお互いに支え、支えられながら生きている。コロナ禍の中、その事をとても意識するようになりました。それは人と人との関係だけではなく、“食べる”という行為を通して動物、植物を始めとするあらゆる自然と関係しているということです。
これまで積み上げてきたことと、このコロナ禍で気付かせて貰ったことを考えた時、僕たちの役割は、ただ単に美味しい牛乳づくりを追求し続けるのではなく、“食べる”ことの意味や、“農”の役割を問い、形にしていくことだと思うようになりました。政夫の“農の営みは命の営み”であるという想いを皆さんと共有し、もがきながらも一緒に作っていく。これこそが僕たちの役割だと確信しました(現在進めている放牧計画や、NYU sagotaniはこの考えが根っこにあります)。

そしてこの想いを形にして伝えていくために、パッケージをリニューアルすることにしました。

牛乳は自然の恵みであり、季節によって食べる牧草や気候、水を飲む量によって味わいは変わります。そのことをシンプルに表現しました。4月~9月は“はるとなつ牛乳”、10月~3月はあきとふゆ牛乳。パッケージの色合いは食卓に馴染むように優しいトーンに。今回は3つのアイテムですが今年中にヨーグルト、チーズ、バター、プリンなども生まれ変わります。牧場と皆さんの食卓が繋がっていく、そんな想いを込めたデザインです。

さらに、僕たちの理念を表す言葉として“砂谷牧農”という言葉をつくりました。敢えて“砂谷牛乳”にしなかったのは、これから届けたいものが単に製品だけではないからです。農の営み、命の営みに心を配り、皆さんの口に入るまでの物語を大切にして行きたいという想いを込めています(場所を表す時は砂谷牧場とします)。



今回パッケージや、新たなブランドの言葉を一緒に紡ぎだしてくれたのはUMA design farmの原田祐馬さんと平川かな江さん。何度も牧場を一緒に歩き、語らいました。初めてお会いしてから数か月の期間を経て作って貰ったデザイン案を見た時の「これだ!」という感覚を鮮明に覚えています。牧場のこれまでとこれからを深く理解してくれる方にデザインを担って貰えて本当に幸せです。

最後になりますが、創業80周年とパッケージリニューアルを記念してセットを作りました(限定100セット)。心を込めて作りますので手に取って頂けると嬉しいです。お届けする商品は今回パッケージリニューアルする2種類の牛乳に加えてバター、チーズ、プリンです。



はるとなつ牛乳1000ml×1
久保正彦の低温殺菌牛乳1000ml×1
砂谷牧農バター110g×1
砂谷牧農モッツァレラチーズ100g×1
砂谷牧農さけるチーズ100g×1
砂谷牧農はちみつプリン80g×1
砂谷牧農カスタードプリン80g×1
4,000円(税込)+送料